ミックスボイス ができるまでということでStep①〜⑥では裏声系のトレーニングを紹介しました。
この裏声系の練習がしっかりできてモノにした方は、ウィスパーボイスの練習に着手しましょう。
ここがミックスボイスやベルティングを習得する上で1番の鍵となります。
今回はウィスパーボイスの猛者であるKing Gnuの井口理さんから学んでいきましょう。
- ウィスパーボイスとは
- ウィスパーボイス習得方法
- WかFの発音を使用
- 最初は高音域に挑まない
- ウィスパー→ヘッド
- ヘッド→地声
- まとめ
直訳するとささやき声ですが、僕は柔らかく薄い地声と定義しています。
ウィスパーボイスはミックスボイス習得という点で、地声が地声とヘッドボイスなどの裏声系の声を繋ぐ声区の役割を担っています。
歌唱中の声質のレパートリーとしても是非習得しておきたいところです。
裏声系をしっかり習得した方にとっては、そこまで難しくない発声かと思います。
ただし、地声と裏声を繋いでいくという性質がある以上、裏声と地声はある程度しっかり出せている必要があります。
WかFの発音を使用
唇を閉じて発音したり、濁点がつく子音は声帯の閉鎖を促し、しっかりとした芯のある地声を出す目的を持った練習をする時に効果を発揮します。
今回は、薄くて柔らかい地声の発声練習ですので、芯を出すためのしっかりした声帯閉鎖ではなく、声帯の薄いくっつきを促すために、WやFのような唇を締め切らない子音を使用することをお勧めします。
最初は高音域に挑まない
最初は、柔らかさを容易に保てる音程で練習しましょう。
これまでも排除してきた過緊張を伴わないことが重要です。
個人差はありますが、最初はC4あたりから始めると楽にできます。
ウィスパーボイス→ヘッドボイス
ウィスパーボイスから初めて、音程を徐々に上げながらヘッドボイスに移行していく練習です。
まずは裏声に繋ぐということが重要なので、早い段階でヘッドボイスに意図的にシフトさせましょう。
薄く柔らかい地声で出せる限界の音程に直面してからヘッドボイスに移行しようとしても、高確立でひっくり返ってしまうので、先手を打って早めにシフトしていく意識が重要です。
ヘッドボイス→地声
ヘッドボイスからスタートし、音程を徐々に下げながら地声に移行していきましょう。
その際に柔らかい地声を経由していくのですが、この時に意識するべきことは別にあります。
音程を下げていく過程で、地声に切り替えるという意識を持たずに、最後の最後まで裏声で下がり切ろうとする意識が重要です。
その際、前にプッシュするのではなく、口や喉の空間を広げながら音質を暗くしながら音程を下げてましょう。
そうすると低音域で美しく地声にシフトしていきます。
①ウィスパーボイスとは
- 薄く柔らかい地声
- 地声と裏声を繋ぐ声
②ウィスパーボイス習得方法
- WとFの発音を使用
- 最初は高音域に挑まない
- ウィスパーボイス→ヘッド
- ヘッド→地声