ミックスボイス 裏声編の第3弾です。
裏声編Step②のピュアファルセットとStep③で裏声を支えることができるようになったら出せるようになったら、音質を安定させるために裏声を使って喉頭懸垂機構を鍛えていきましょう。
僕自身、今でもしっかりやっている練習で、そのお陰で全盛期を常に更新している感覚です。
今回は、理論的なアプローチが多いので、やり方を知りたい場合はこちらからお願いします。
喉頭懸垂機構
フレデリック・フースラーという発声研究における偉人が喉頭懸垂機構という喉を吊る筋肉を使って発声を行うことを発見したのですが、この「喉を吊る筋肉」に正しく刺激を与えていけば発声のレベルも上がるのです。(詳しくは、以前投稿した喉のことならアンザッツをご覧ください)
裏声を使用するのは、基本はアンザッツ4、5、6です。
その他、応用編などもありますが、まずは基礎から。
今回は、その中でも頭声、英語で言えばヘッドボイス。アンザッツ4と6があります。
今回はアンザッツ4をご紹介させていただきます。
アンザッツ4の特徴
アンザッツ4の特徴としては、
- 芯がなくまろやか
- 声を吸い込んでいるような感覚
- 写真の4の位置に当てる感覚
- 明るさと暗さが共存
- ミッキーマウスの声に酷似
地声を司どる声帯筋や披裂筋群の介入を阻止して芯を排除することが重要です。
明るさと暗さは対極にありますが、ここではその2つの音色を共存させます。
鍛えられる筋肉
アンザッツ4で鍛えられる筋肉は以下の通りです。
- c:茎突咽頭筋(けいとついんとうきん)
- b:口蓋筋群(こうがいきんぐん)
- d:胸骨甲状筋(きょうこつこうじょうきん)
パソコンでそのまま変換しても正しく変換されないワードばかりです。
茎突咽頭筋と口蓋筋群は明るい音色を司どる筋肉です。
軟口蓋(喉ち○こがぶら下がっているアーチ状のやらかい部分)を引き上げる役割をになっています。
あくびをした時、又はあくびをした時の口腔内を再現した時に引き上げている感覚を得やすいです。
逆に、
喉を引き下げてくれる胸骨甲状筋は暗さや深さを司どる筋肉です。
こちらは、甲状軟骨(喉仏)のぶれをなくし、出したい音色に合わせて正常な位置にしっかり固定してくれます。
実際にやってみよう
ピュアファルセットのように息ダダ漏れにはしません。
口腔内の空間を最も大きく作ることのできる「オ」で口を開き、唇を「ウ」の形にしましょう。
声の当てる場所としては、頭頂部に当てるという感覚を持つと実感しやすい方が多い印象です。
ロングトーンの際には、音質音量ともに一定を意識し、声にブレが出ないようにしましょう。
ビブラートの際に、息が漏れて声質が柔らかく変化してしまう方が多いですが、ここでも声質は一定に保てるようにすれば、さらなる安定感を手に入れることができるでしょう。
口腔内の奥行きのなさが、前にプッシュしてしまう原因の1つです。
また、芯を排除して漂うような声を出すことを意図としているので、参考音源②のように芯を入れるのは、また別の練習のために取っておきましょう。
①アンザッツ
喉のことならアンザッツを参照
②ヘッドボイス
- アンザッツ4
- アンザッツ6
③アンザッツ4の特徴
- 芯がない
- 声を吸い込んでいるような感覚
- 図の4の位置に当てる感覚
- 明るさと暗さが共存
- ミッキーマウスの声に酷似
④アンザッツ4で鍛えられる筋肉
- 茎突咽頭筋(けいとついんとうきん)
- 口蓋筋群(こうがいきんぐん)
- 胸骨甲状筋(きょうこつこうじょうきん)
⑤練習法
- 「オ」で口腔内に奥行きを作り、唇は「ウ」の形にする
- 芯をなくす
しっかりとステップを踏んで、アンザッツ4を習得した方は、裏声に取り組み始めた頃とは比べものにならない程のクオリティーを手にしているはずです。
アンザッツ
ヘッドボイス
アンザッツ4
まとめ