ミックスボイス を習得するためにピュアファルセットから裏声系のアンザッツ4とアンザッツ6を紹介しました。
マイケルジャクソンや黒人のアーティストの方が、この裏声を原型としたヘッドボイスを多用しています。
呼び名は様々ですが、ミックスボイス習得において、このアンザッツ5の習得を最重要視する流派は多いです。
- アンザッツ
- アンザッツ5
- アンザッツ5で使用する喉頭懸垂機構の筋肉
- アンザッツ5の特徴
- 習得のコツ
- 母音の調整
- 舌の使い方
- まとめ
フレデリック・フースラーという発声研究における偉人が喉頭懸垂機構という喉を吊る筋肉を使って発声を行うことを発見したのですが、この「喉を吊る筋肉」を正しくゴリゴリに鍛えていけば発声のレベルも上がるんです。(詳しくは、以前投稿した喉のことならアンザッツをご覧ください)
アンザッツ5は裏声系に分類されますが、これまで紹介させていただいた裏声系のアンザッツ4とアンザッツ6とは一線を画す特徴を有しています。
弱頭声などと呼ばれたり、流派によって呼び名は様々です。
アンザッツ5で使用する喉頭懸垂機構の筋肉
- a:甲状舌骨筋(こうじょうぜっこつきん)
喉頭を引き上げる舌骨甲状筋へ上手に刺激を与えてあげることが重要です。
裏声系なので、もちろん輪状甲状筋も使用していきますね。
喉頭を上げた状態で声帯の閉鎖が比較的強めな裏声を出すアンザッツ5はどのような特徴なのでしょうか。
アンザッツ5の特徴
- 眉間より少しうえ又は、額あたりに声を当てる感覚
- 目玉のおやじ(田の中勇バージョン)の声に酷似
- ハイラリンクスにする
- 平べったいサウンド
アンザッツ4と6は後ろ方向に当てるものでしたが、アンザッツ5は人それぞれ感覚の違いはあれど、前方向に当てたり飛ばすのが共通の感覚です。
発音は1番舌が前に出てきやすく、ハイラリンクスになりやすい「イ段」を使います。
ハイラリンクスという一歩間違えると、苦しそうに聞こえたりするなどのネガティブな要素を含んだ発声なので、しっかりとした微調整が必要です。
その微調整がうまくいけば、今後の武器にもなり得る発声になります。
母音の調整
「イ」を使用するのですが、しっかり口を横に広げて発声すると、出しにくさを感じる人が少なからずいます。
声が上手く出ないと思った方は、以前投稿させていただいた、母音の調音の工夫についてでも触れましたが、
ウかエの発音に若干寄せて上げて調節すると上手くいく可能性が高いです。
舌を下の歯の裏に押し付ける
喉頭を上げる(ハイラリンクス)感覚がわからない場合に有効な手段です。
写真のように下の歯の裏に舌を押し付けると、口の中で舌が高く盛り上がったような形になります。
このように舌が前に行き、盛り上がる動きに合わせて喉頭が上がることが多いので試してみましょう。
まとめ
①アンザッツ5
ミックスボイスの習得を目的とした場合、アンザッツ5の習得を最重要視している流派が多い。
- アンザッツ5で使う筋肉
- 甲状舌骨筋
- 輪状甲状筋
- アンザッツ5の特徴
- 眉間より少し上か、額あたりに声を当てる感覚
- 目玉のおやじ(田の中勇バージョン)の声に酷似
- ハイラリンクスにする
- 平べったいサウンド
- 上手く鳴らすためのコツ
- 人によっては、口を横に開きすぎない方がいい
- 舌を下の前歯に押し付ける